記憶する夜、記録する夜

今週は妙につらかった。目の前のVisual Basicのプログラムのことを考えなければいけないのに、どんよりとした気持ちになってしまって頭を仕事用に切り替えることができない。過去の苦しかった記憶のせいなのか、現在の自分が満たされていないという寂しさのせいなのか。
過去につらかったことと言えば、たとえば父が亡くなったこともそうだ。父が亡くなった3年後の冬、母も死ぬ一歩手前の所まで行ったこともあった。父が亡くなった同じ病院の同じようなICUに母が入ったとき、僕は「母も死ぬのだろうか・・・」と思った。家では明らかに僕と相性の悪い兄と2人きりになった。兄は僕のことがほんとうにむかつくようだった。僕は家にいづらくなり、生まれて初めての家出をした。父も母もいない家から家出せざるをえなくなった自分は何なのだろうと思った。その夜、学生寮と廃墟を足して2で割ったような駒場寮の一室で横になった僕は、少し泣いた。
あの頃は本当につらかった。あの頃と比べて今の状況のほうが悲惨だ、ということは絶対にありえないのだが、ではなぜつらいのだろう。昔より弱くなったのだろうか。